7月17日に中国でシャオミのハイブリッドスマートウォッチ「Mijia Quartz Watch」が発売されました。この製品のウリはとにかく安いこと。一般的なハイブリットスマートウォッチは大抵1万円以上しますが、Mijia Quartz Watchは驚異の5000円台! 今回は機種の紹介と、この発表から覗き見える今後のハイブリットスマートウォッチ界の動向について考えてみます。
Mijia Quartz Watchの概要性能
スペック
まずはわかっている範囲で性能を挙げていきます。
- 3気圧防水(生活防水)
- 歩数計
- 通知
- アラーム機能
- ボタン電池
- 定価349元
情報が足りないので全機能はわかりませんが、これを見るとハイブリットスマートウォッチとしての基本的な機能を一通り揃えた機種だといえそうです。ボタン電池を使っていることから、バッテリーも半月程度は持つのではないでしょうか。驚くべきは価格です。1元17円として計算すると価格は5933円。1万円を切る機種が珍しい中で激安です。
デザイン
次にデザインを見てみましょう。シンプルな文字盤とサブダイヤルで、丸みのあるガラスで覆われています。これ、どこかで見たことがないでしょうか。ノキアのSteelに似ているように見えないでしょうか。
恐らく偶然ではないでしょう。Steelを買う値段でMijia Quartz Watchを2つ買うことができます。デザインだけで選ぶならシャオミが優勢です。ここまで意識しているということは、シャオミはハイブリットスマートウォッチの市場の牙城を崩すべく本格的に乗り出そうとしているのかもしれません。
※日本市場未発売の製品は日本の法律(電波法)を満たしていない可能性があるので、購入は自己責任でお願いします。
今後のハイブリッドスマートウォッチ業界を考える
今後のハイブリッドスマートウォッチがどうなっていくかを考えるにあたり、今回のシャオミの参戦は象徴的な出来事なように思えます。現在何が起こっていて今後どうなっていくか、ここでは考えていきます。
コモディティ化
長いバッテリー持ちとアクティビティトラッキング、そして通知やカメラシャッター。フォッシルグループがハイブリッドスマートウォッチを多く送り出していることを筆頭に、製品同士の違いが少なくなってきています。今後も多くの新製品が出ると思われるので、さらに似たものが増えていくでしょう。
価格競争
コモディティ化により個性がなくなった結果、価格で勝負するメーカーが出始めます。その結果、大量生産されていない製品のベンダーはコストで対抗できず戦略を練り直すことになるかもしれません。
大企業の参入
価格競争で有利になるのは大企業です。今回のシャオミをはじめとして、徐々にハイブリッドスマートウォッチ市場に大企業が現れるでしょう。実はシャオミが初めてではなく、レノボがすでに参入を果たしています(日本では未発売)。中でも「Lenovo Watch 9」は日本円で3000円程度と驚異的な値段を実現しています。
個性的な製品の出現
価格競争で勝てない企業は、対策としてより尖った製品を出す必要に迫られます。ハイブリッドスマートウォッチは未だ浅い市場であるため、まだ見つけられていない売りがあるはずです。各企業が頭を絞って、新しい機能やデザインの製品を出してくれるのではないかと期待しています。現在クラウドファンディングのページを巡っていると、面白いハイブリッドスマートウォッチがたくさん見つけることができます。このような製品が今回も作られ続けるなら、今後もハイブリッドスマートウォッチ市場は面白い個性を放った製品を供給し続けてくれるのではないでしょうか。
まとめ
安さを実現したMijia Quartz Watchが日本でも発売されれば、ハイブリッドスマートウォッチはより手軽に買える製品になっていくのではないでしょうか。今後もハイブリッドスマートウォッチ市場は競争がより激しくなっていくと思われるので、どのような製品が現れるのか要注目です。
参考:TechGenYZ
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