最初にヒットしたハイブリットスマートウォッチは2015年。ウィジングスが送り出したActiviteが最初でした。あれから3年。ハイブリッドスマートウォッチは色々なメーカーに競って販売されるようになり、市場も大きな成長を遂げました。今回はそんなハイブリッドスマートウォッチの中から評判の高いものをランキング形式で紹介します。
順位の作成方法
自分の感覚だけでは偏りがあるため、海外の複数のレビューサイト6つを参考にランキングを作成します。ルールは単純で、1回紹介されるごとに1ポイントとカウントしています。参考にしたのは以下のHPです。
合計47票となりました。では、ランキングを発表していきます!
8位(2票)
ディーゼル / ケイト・スペード ニューヨーク / マイケル・コース
まずはフォッシルグループの三機種です。これらの商品はフォッシルグループに属しており、本製品もフォッシルの技術が使われています。そのため、ハイブリッドスマートウォッチとして標準的な性能はきちんと備わっています。
性能は共通している分差別化として力を入れているのはデザインです。ディーゼル(左)はイタリアのファッションブランドで、主に男性向けでカジュアルな製品となっています。ケイト・スペード ニューヨークは主に女性向けのブランドとなっており、カラフルで使いやすい製品を売り出しています。マイケル・コースはニューヨーク発のブランドで、こちらは男女両方の商品を数多く手がけています。ぜひ自分の好みのデザインが見つかればと思います。
- ○:各メーカーの個性的なデザイン
- △:アクティビティトラッカー機能が最低限
モンディーン Helvetica No.1 Smart
モンディーンはスイスの時計メーカーで、シンプルなデザインがウリとなっています。この製品、実は2015年とかなり古い製品で、しかも1,957本限定の発売となっています。ところで、”Helvetica”って聞いたことないでしょうか。実はPCのフォントにHelveticaがあり、そのフォントが出来上がったのが1957年だそうです。その後2018年3月に新機種を発売しましたが、日本では発売されていないようです。
- ○:美しいデザイン
- △:入手困難、高価(新機種は$660)
ノキア(ウィジングス) Steel
最初にヒットしたハイブリッドスマートウォッチは、製造元のウィジングスがノキアに買収されたことにより「Steel」に名を改め、現在でも人気の商品となっています。
この機種はとにかくシンプルなことがウリとなっています。機能は睡眠と活動のトラッキング、目覚ましと割り切られており、デザインも余計な要素がなくシンプル。軽いため手に着けていても違和感が少ないです。そして価格は1万円台とお手軽。多機能を求める人には物足りないですが、時計の延長線として、シンプルな機能があれば満足という人にはうってつけの機種です。
- ○:シンプルな機能、低価格
- △:機能が少ない
4位(3票)
アルピナ Seastrong Horological
アルピナは時計の総本山であるスイスのメーカーです。創業は1883年、スポーツウォッチの分野を作り出したメーカーといわれています。そんなアルピナが送り出した製品が「Horological(オロロジカル)」です。その特色は頑強さです。アルピナは高品質スポーツウォッチにこだわりがあり、オロロジカルにも多分に発揮されています。素材は傷がつきにくいサファイヤクリスタルが用いられ、防水基準は6または10気圧。通常のハイブリッドスマートウォッチは3気圧または5気圧がほとんどなので、強力な性能であることがわかります。ちなみに10気圧の場合は付けたまま素潜りをすることも可能です。
機能面を見ると、通知や活動・睡眠のトラッキングなど一般的なものは揃っていますが、カメラシャッターや音楽プレーヤーの操作などスマートウォッチに近い機能は搭載されていません。スポーツウォッチらしく必要十分な機能のみ、シンプルにまとまっている印象です。
- ○:頑丈なスポーツウォッチ
- △:価格(8万円程度)
ガーミン Vivomove HR
ガーミンはGPS事業から始まったアメリカの企業で、サイクルコンピューターやアクティビティトラッカーに定評があります。そんなガーミンが出したVivomove HRはとにかく高性能なのが魅力です。ハイブリッドスマートウォッチにしては珍しく心拍測定が可能で、搭載されたディスプレイで心拍数やストレス、通知の種類など様々な情報を見ることができます。その他にも、ランニングや水泳の自動認識機能、消費カロリーなど収集したデータから多様な情報を教えてくれます。その豊富さはハイブリッドスマートウォッチの中では一番なのではないでしょうか。
高性能な代わりにバッテリー持ちは短めであったり、ディスプレイが見ずらいときがあったりとデメリットもありますが、それ以上に盛りだくさんの機能が魅力的なハイブリッドスマートウォッチです。
- ○:高性能、心拍測定が可能
- △:バッテリー持ち
ミスフィット Phase / Command
同じメーカーから二機種がランクイン。ミスフィットは2015年にフォッシルに買収されグループの一員となっていますが、大元はファッションブランドではなくアクティビティトラッカーを発売していた企業です。そのため、機能はフォッシルグループの製品と同じ部分をカバーしているだけでなく、さらにいくつか多く機能を持っています。具体的に挙げると、ランニングやヨガなどスポーツの自動タグ付け、プレゼンクリッカーなどです。
次にPhase(左)とCommand(右)を比べてみます。わかりやすい違いはデザインです。Phaseはシンプルなデザインとなっています。一方Commandは、アクティビティトラッカーというよりは一般の時計に近いデザインとなっています。機能はほとんど同じで、違うのはCommandに気圧センサが付いているぐらいです。大きく違うのはバッテリー持ちで、Phaseが最大半年なのに対し、Commandは最大1年持ちます。
一つ残念なのが、Commandは日本で正式に発売されていないことです。完成度は高いので、発売を期待して待っています。
(2018.9.29)日本の公式ショップでCommandが発売されているのを確認しました。
- ○:充実した機能
- △:アクティビティトラッカーとしては物足りない
2位(4票)
ノキア Steel HR
ハイブリッドスマートウォッチの大家、ウィジングスを買収したノキアのハイブリッドスマートウォッチが見事2位にランクイン。Steel HRの魅力はアクティビティトラッカーとして重要な機能を網羅しつつも最低限の機能以外は搭載しない、そのバランスにあります。心拍数の測定が可能なため、Vivomoveと同様豊富なデータを取ることができます。ディスプレイがあるため運動中にリアルタイムで情報を確認することができます。一方でカメラシャッターや音楽プレーヤーなどの機能は搭載されておらず、高性能なアクティビティトラッカーを地で行く機種となっています。デザインも性能同様に洗練されています。
弱点はVivomoveと同様、バッテリー持ちが悪い点です。とはいえ機能を限定しているため、25日間持たせることができます。数日で充電が必要な一般的なスマートウォッチと比べると大きくリードしていると言えるのではないでしょうか。
- ○:アクティビティトラッカーに特化した性能、心拍測定が可能
- △:バッテリー持ち
スカーゲン Connected
スカーゲンは1989年にできた北欧の時計メーカーです。後発ながら、当時の一般的なデザインと逆行する薄型でシンプルなデザインで評判となり、北欧デザインの時計メーカーとして急成長を遂げました。ハイブリッドスマートウォッチではフォッシルグループの傘下として製品を出しています。一番の売りは北欧のDNAを受け継いだシンプルなデザインとなっています。
性能はフォッシルグループの他機種と基本的に同様ですが、そのミニマルなデザインにより見事2位にランクインとなりました。
- ○:北欧デザイン
- △:アクティビティトラッカー機能が最低限
1位(6票)
フォッシル Q
全てのサイトに載っていた唯一の機種がフォッシルグループの親玉、フォッシルの製品です。フォッシルはアメリカでもっとも人気なブランドの一つで、主に若者をターゲットに製品を出しています。今日ではスマートウォッチに力を入れており、様々な企業とライセンスを結び個性豊かなスマートウォッチやハイブリッドスマートウォッチを送り出し続けています。
そんなフォッシルのハイブリッドスマートウォッチの特徴は、多彩なところです。以前、フォッシルのハイブリッドスマートウォッチを網羅的に紹介する記事を書きました。
見てもらえばわかる通り、男性向けもあれば女性向けもあり、またスーツが似合うものからTシャツが似合うものまで多種多様な機種が揃っています。今後ラインナップはさらに増えていくと思うので、今後に期待です。
- ○:幅広いデザイン
- △:アクティビティトラッカー機能が最低限
機能の比較
最後に機種ごとの性能比較を表にまとめました。価格は執筆当時(2018年8月)のもので、現在は変わっている可能性があることをご了承ください。
- *1 フォッシル / スカーゲン / ディーゼル / ケイト・スペード ニューヨーク / マイケル・コース を含む。
- *2 ノキアのヘルスケア事業はウィジングスに売却され、年内にはウィジングスブランドが復活する予定。
- *3 Helvetica No.1 Smartは情報が少ないため省略。
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