役病の流行で今年は激動の1年になりました。その一方で健康管理への関心が高まり、スマートウォッチに脚光が当たった年でもありました。今回は2020年を振り返りつつ2021年のハイブリッドスマートウォッチ界の予想をしていきます。
今年のニュース振り返り
ハイブリッドスマートウォッチの1年を振り返ると、今年は「高機能化」が顕著に現れた年だったと言えるでしょう。今までのハイブリッドスマートウォッチではシンプルな機能が多かったのに対し、今年の新製品の多くは心拍数機能付きでした。では振り返っていきましょう。
1. ウィジングスが新製品「ScanWatch」を発表&発売(1, 10月)
ヘルスケアとハイブリッドスマートウォッチ市場で一番の存在感を放っているフランスの企業ウィジングス。そんなウィジングスが売り出しているハイブリッドスマートウォッチのフラッグシップモデルは長らく「Steel HR」でした。しかしその発売は2017年。そろそろ新製品が発売されるのでは? と期待が高まっていました。そんな中1月に発表されたのが「ScanWatch」。
「Steel HR」の良さはそのままに、耐久性と性能がパワーアップ。期待を裏切らない出来になりました。筆者も毎日使っていますが、今のところ大きな不満はありません。日本では心電図機能がまだ使えないので、2021年には使えるようになることを期待しています。
フレデリック・コンスタントとアルピナが海外で新製品を発売(5, 6月)
スイスの時計メーカーであるフレデリック・コンスタントと傘下のアルピナ。両ブランドから新製品「Vitality」と「AlpinerX Alive」が発売されました。
両社は時計メーカー。そのため、従来売り出しているハイブリッドスマートウォッチは至ってシンプル。通知や睡眠トラッキングなど基本的な機能のみのモデルとなっていました。
一方、発売された両モデルは心拍センサとディスプレイが搭載されています。ハイブリッドスマートウォッチの高機能化が進んだ今年の象徴的な製品になりました。日本ではまだ発売されていないので、今後の動きに期待です。
ドンキが格安のスマートウォッチを発売(6月)
格安のテレビやノートパソコンを売り出し独自の存在感を放っているドン・キホーテ。とうとうハイブリッドスマートウォッチが進出してきました。発売したのはいっきに三種類。
最大の特徴はその安さ。最も安いモデルは4000円! ただ中国で売られているハイブリッドスマートウォッチを輸入したものなので、完成度は未知数なところがあります。
2. ソニーが新製品「wena3」を発売(11月)
ハイブリッドスマートウォッチ市場でなかなか存在感を出せていない日本メーカー。その中でようやく本命が生まれました。ソニーの wena シリーズの三代目「wena3」です。
wena3 はディスプレイサイズや機能が大幅パワーアップ。それだけでなく、スマートウォッチでは数少ないSuicaへの対応を実現。さらには薄型化も達成しました。
wena3 はバンドが本体のモデルであり、アナログ時計と組み合わせて使うことが想定されています。そのためハイブリッドスマートウォッチと異なり、「時計と共存する」ことが可能です。もしかしたらアナログ時計に wena3 を組み合わせて使うのがスタンダードになるかもしれない。そんな可能性を感じさせてくれるモデルです。
来年の予想
フレデリック・コンスタントとアルピナの新製品が日本で発売
海外で発売されたフレデリック・コンスタントの「Vitality」とアルピナの「AlpinerX Alive」。2021年にはほぼ確実に日本で発売されると思われます。実際両モデルとも、日本の電波の認証は申請済み。準備は整っています。
クロナビーが新製品を発表?
これは昨年末も書きました。願望です。せっかくいい製品を作ったのだから、パワーアップした新製品を見たい! クロナビーは2017年に製品を発売して以来、新製品の音沙汰がありません。来年こそはと発表を待っています。このまま埋もれてしまうには惜しいです。
ウィジングスのScanWatchの心電図機能が使用可能に?
先ほど書いた通り、ウィジングスの「ScanWatch」の心電図機能が日本では使用不能になっています。心電図機能を利用するためには医療の認可が必要であるためです。ウィジングスは医療認可取得の予定があると明言しています。
しかし現在、日本で心電図が使用できるきちんとしたスマートウォッチはまだ存在しません(認可されていない怪しいやつなら一応あります)。アップルウォッチは2020年に医療機器認可を取得したのですが、いまだに使用できるようになっていません。何かまだ障害があるのか、その一方で ScanWatch の心電図機能は使用できるようになるのか気になるところです。
フォッシルグループが「Riiiver」対応のハイブリッドスマートウォッチを発売?
フォッシルとシチズンは2018年10月より共同開発を行っています。その一つとして、シチズンの IoT プラットフォーム「Riiiver」に対応したスマートウォッチをフォッシルグループが発売することが明言されています。
2021年こそは Riiiver 入りの新製品が発売されるかもしれません。期待して待ちましょう。
まとめ
2019年と2020年で、ガーミン、ウィジングス、フレデリック・コンスタント、シチズンにソニーと主力のメーカーが一通り新製品を発表し終わりひと段落した感じがあります。来年は何が起こるのかあまり正確に予想できない状況なので、いったい何が起こるのか楽しみです。本HPでは引き続き調査と記録をコツコツと続けていく予定です。来年もよろしくお願いします!
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