突然現れた「シチズン コネクテッド」は何者なのか?

シチズンが北米で売り出していたハイブリッドスマートウォッチ「シチズン コネクテッド」が突然日本で発売されました。今までのくせがあるシチズンのスマートウォッチと異なりスタンダードなモデルになっています。今回はその機能と正体を深堀りしていきます。

シチズンの紹介

シチズンは日本三大時計メーカーの一つです。1918年に創業し、高精度のクォーツ時計や太陽光発電、衛星電波時計など新しく実用的な技術を武器に世界的に有名なブランドにまで成長しました。

しかし近年はアップルウォッチをはじめとしたスマートウォッチの普及がひびき、利益を上げるのに苦戦しています。その対策として2018年にアメリカの時計メーカーであるフォッシルグループと技術連携契約を結びました。フォッシルグループは大量のハイブリッドスマートウォッチを発売しており、シチズンの技術とのシナジー効果が期待されています。

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シチズンのスマートウォッチ

シチズンのスマートウォッチは今まで2種類が発売されています。どちらもアナログのものです。

一つが「Eco-Drive Bluetooth」。機能は通知やアラームぐらいで、シンプルなハイブリッドスマートウォッチです。

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もう一つが「Eco-Drive Riiiver」。IoTプラットフォーム「Riiiver」を利用することによってたくさんの機能を自分で作れるようになるというコンセプトの野心的なスマートウォッチです。クラウドファンディングでは1億円を達成しましたが、ソフト面では大きな課題が残っており今後の改善が期待されています。

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シチズン コネクテッドの紹介

シチズンコネクテッドは6月25日より日本で発売されたスマートウォッチです。以前より海外では発売されており、満を持して日本に上陸したという形になります。各モデルごとに150台限定の発売となっています。

正体はフォッシルにあり?

ところで、シチズンは以前よりハイブリッドスマートウォッチを発売しており、新製品の際にはあらかじめ宣伝するのが恒例となっています。例えば「Eco-Drive Riiiver」の場合は半年近く前に発売を予告していました。今回のような突然の発表には違和感があります。

調べてみると納得のいく理由が見つかりました。「シチズン コネクテッド」の中身には、技術提携をしているフォッシルのハードが使われているようです。つまり、自社技術でなく画期的な製品ではないため大々的な宣伝を行わなかったといったところなのではないでしょうか。

機能

シチズンコネクテッドの機能一覧は下のとおり。

  • ミュージックコントロール
  • 音量を上げる / 下げる
  • スマートフォンを鳴らす
  • 写真を撮る
  • 日付
  • 目標トラッキング
  • 第2タイムゾーン
  • 通知
  • 所要時間

公式 HP を元に作成)

基本的にはフォッシルグループのディスプレイなしのハイブリッドスマートウォッチと同じです。通知や音量調整、歩数計などスタンダードな機能がバランス良くそろっています

ボタン電池で動いており、電池持ちは約1年とばっちりです。一方で防水は3気圧とやや弱め。また、シチズンの Eco-Drive と異なり秒針がついていない点にはご注意ください。

デザイン

デザインは全部で三種類。

シチズンらしい堅実なデザインです。定価は3万円台ぐらいですが、通販では2万円台で売っているサイトもあるようです。

まとめ

「シチズン コネクテッド」はフォッシルの技術が採用されたスタンダードなハイブリッドスマートウォッチです。そのぶん使いやすさは間違いなし。「Eco-Drive Bluetooth」は機能が少なく、「Eco-Drive Riiiver」は癖が強いので、日本メーカーのハイブリッドスマートウォッチを使ってみたい人には「シチズン コネクテッド」がちょうどいいのではないでしょうか。

スペック一覧
シチズンコネクテッド
電池持ち 約1年
防水 3気圧
秒針 ×
日付確認
活動トラッキング
睡眠トラッキング
心拍測定 ×
通知機能
カメラシャッター
音楽プレーヤー
スマホ紛失防止
目覚まし
ディスプレイ ×
価格 3.6~4万円
参考文献

 

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