簡単に機能紹介
最初は Steel HR について簡単な紹介です。Steel HR のキャッチフレーズは「より良いバッテリー。より良いスタイル。より良い健康。」。心拍センサとディスプレイ付きで最大25日間の電池持ちを実現しています。また、健康に重点を置いているため、アクティビティトラッキング機能が充実しています。
機能一覧を Steel HR の公式ページから引用します。
- 24時間年中心拍数モニタリング
- 活動量をトラッキング
- 睡眠を記録
- マルチスポーツ・トラッキング
- 耐水性でプールに対応
- オンデマンド情報
- スマートフォン通知
- 時計のカスタマイズ
(Withings-Steel HR より引用)
「オンデマンド情報」とは、ボタンを押すとディスプレイに時間、心拍数、移動距離などが表示される機能のことです。「時計のカスタマイズ」は、時計のバンドを簡単に取り換えられることを示しています。
各機能の詳しい紹介と評価
次に各機能について、使った所感を書いていきます。わかりやすいように使い勝手を「◎ ○ △ ×」の四段階で評価しました。
24時間年中心拍数モニタリング:○
心拍数は数十分に一度、自動で測定されています。また、ボタンを押すと現在の心拍数を測定し教えてくれます。精度は問題なさそうです。普段は60[回/秒]程度、運動をすると150を超えます。定説の通りなので、正しい値が取れているようです。
活動量をトラッキング:○
ウォーキング、ランニング、水泳を自動で認識し記録してくれる機能です。水泳は使ったことがないですが、ウォーキングとランニングは行っていると自動で記録してくれています。運動トラッキングは文字盤右側のボタンを押すことで開始することもできますが、ウォーキングは通勤時や散歩など回数が多いので、勝手に認識してくれるのは便利です。
睡眠を記録:○
自動で睡眠時間、眠りの深さ、心拍数を測定してくれます。加速度センサで測定しているためたまに間違えることはありますが、目安として使うには十分です。
あと睡眠関連ではバイブレーションによるアラーム機能があり、目覚ましとしても使っています。これは1回のセットで1回しか鳴らないので、二度寝してしまう人は複数回の目覚ましをセットする必要があります。
マルチスポーツ・トラッキング:◎
自動で認識してくれるアクティビティは3種類ですが、ウィジングスのスマートウォッチは40種類のアクティビティを記録することができます。
運動前にボタンを押し、行うアクティビティを指定します。すると歩数、距離、心拍数などの情報を測定してくれます。また、一部の情報はリアルタイムでディスプレイに表示されます。
測定内容について、ランニングの例で紹介します。開始すると、以下のデータが測定されます。
- 経過時間(time)
- 心拍数(BPM)
- 距離(m)
- ペース(km/min)
スマートフォン側でGPSデータも測定しているため、トラッキングの精度もばっちり。これらのデータはディスプレイで走りながら確認することが可能です。心拍数はペースを決めるときの参考に使えるのでとても重宝しています。
スポーツトラッキング機能でもう一つ驚いたのは、先ほどの三種目以外でもアクティビティを自動認識するように学習できることです。先ほど紹介した通り、ボタンを押すことでアクティビティの記録が始まります。その機能を複数回使うと、なんとボタンを押さなくてもアクティビティを自動認識してくれるようになるのです。私はテニスを記録しているのですが、あるとき開始ボタンを押し忘れたときにきちんと認識していて驚きました。個人ごとに学習して認識する機能は技術的にもなかなかすごいことだと思います。
耐水性でプールに対応:○
5気圧防水の Steel HR。プールには入れていないですが、着けたまま風呂に入っても問題ありませんでした。
オンデマンド情報:○
ボタンを押すとディスプレイに情報を提示することができます。選択肢は以下の項目です。
- 日付
- 心拍数
- ステップ
- バッテリー残量
- 移動距離
- 消費カロリー
- アラーム
- 通知
表示する内容はアプリ側で変更できます。私は「日付 / 心拍数 / 歩数 / バッテリー残量」に絞って使っています。地味に便利な機能です。
スマートフォン通知:△
スマートフォンの着信、メッセージ、そしてアプリの通知を受け取る機能です。バイブレーションでお知らせし、ディスプレイに内容が表示されます。通知はアプリごとに ON/OFF を設定することができます。
通知は正確ですが、内容の表示が少し分かりづらいです。表示されるのは20文字程度なので、詳しい内容を知ることができない場合が多いです。また、表示スピードが遅くなることがあるため、字をチェックするのに時間がかかるときがあります。ただし、アップデートで文字化けがなくなるなど以前よりは改善しています。絵文字にも対応しているようです(上写真)。
時計のカスタマイズ:○
バンドを外して好きなものに変えることができます。以前 Acrivite Steel を使っていたときは、別メーカーのバンドを使ったりもしました。多くのハイブリッドスマートウォッチでも同様の機能はありますが、簡単に変えられるのは嬉しいところです。
電池持ち:○
電池持ちは公称25日間です。実際も結構持ちます。ランニングを行うとリアルタイムで心拍数測定をするため電池が減りますが、そのように使っても2週間以上は持っています。
Steel HR の良さはどこにあるか?
1年間使って思う Steel HR の良さは「デザイン」「必要な機能だけ入っている」「各機能の完成度が高い」「アクティビティ機能の充実」この四つです。
デザインはシンプルで、カジュアルからフォーマルまでどのような場面でも使うことができます。機能もシンプルですが、必要な機能はしっかり揃っています。さらに各機能はどれもきちんと作られており、大きな不満もなく使い続けることができています。
特に運動関連の機能は豊富で、本当に重宝しています。筆者はマラソンをしているのですが、心拍数を見ながら走ることで自分のペースで走れるようになりました。また、30分毎にバイブレーションで知らせてくれるので意識せず時間の経過をつかむことができています。本当に Steel HR を選んで良かったなと思います。
Steel HR の改善点
- ガラスが傷つきやすい
- ボタンがちょっと固い
- アクティビティ記録が6時間で止まってしまう
- ランニングのペースの精度が悪い
他製品との比較
ウィジングス Steel HR Sport
兄弟モデルに「Steel HR Sport」がありますが、機能はほとんど同じです。違っているのは、Steel HR Sport は VO2Max が測定できる点のみ。あとはデザインの好みで選んで問題ないと思います。
ウィジングス Move
Move は安価で電池持ちが長いのが特徴です。一方Move は心拍数機能とディスプレイがないため、運動をがっつり記録したい人は Steel HR のほうがいいでしょう。逆に運動に重点を入れていない人は Move もありだと思います。 また Move には通知機能がない点にも注意です。
ガーミン vivomove シリーズ
アクティビティ機能のハイブリッドスマートウォッチといえばこれ。vivomove シリーズが勝っているのは運動関連の測定機能の豊富さです。VO2Max やストレス量、さらには水分量までと、Steel HR よりも明らかに多くの項目を持っています。一方 vivomove シリーズの弱点は電池持ちです。vivomove シリーズの連続使用時間は5日間。Steel HR の25日と比べると1/5と大きく差をつけられています。それぞれの強みを比較し、デザインと価格を考えて選択するといいと思います。
まとめ
Steel HR を1年間使ってみて、ここまで大きな不満もなく使えるものなのかと驚いています。Steel HR は今も数ヶ月に一度アップデートが入り、現在も少しずつ良くなっています。今後も当分はウィジングスの主力商品として販売され続けると思われます。家電量販店で展示されている場合も多いので、購入を迷っている人は店頭で触ってから購入を考えるのもありです。Steel HR、自信を持ってオススメします。
コメント